猫と宇宙と音楽と

宇宙開発・ビジネス発展の礎。我々は過去を踏み台に今を生き、また未来の礎として今を生きる。

大貫美鈴 著「宇宙ビジネスの衝撃」刊行記念イベント@池袋(2018.6.7)に参加してきた(3)「他産業との結びつき」

こんにちは。wakuphasです。

 

引き続きまとめていきたいと思います。

 

(3)他産業との結びつき

これまでは宇宙産業といえば、ロケットの打ち上げ、つまり「ハード」の部分がメインでした。実質そこがハードルが高く、国をあげて開発してきたわけです。

しかし近年、安全かつ高頻度の打ち上げ、そしてメイン衛星の相乗りという形での機会提供の増加などから、衛星を利用したビジネスが熱くなっています。

この分野では画像の加工やAIを用いたビッグデータ処理、そして実際に地上の産業に対してソリューションを提供するという、いわゆる「アプリケーション」の部分が重要になってきます。

 

スマホというハード(プラットフォーム)が完成してからアプリの分野が急速に発展したように、今後宇宙におけるハードがより強固なものになると同時に、アプリ開発が盛り上がっていくことでしょう。

 

また、ここで重要なのが他産業といかにして結びつけられるか、だと思います。

IT産業が現在ここまで発展してこれたのは、他産業との親和性が高く、人材、技術、価値の流動性が非常に激しかったからです。

宇宙産業はそのハード開発の難易度から一つの分野に閉じこもってきましたが、アプリという次なる市場が開拓されつつある今、あらゆる分野の民間企業は宇宙を一つの活動領域として認識するべきでしょう。

 

 

とはいっても具体的に他産業とどう連携していくのか想像がつかないかもしれないので、ざっと簡単に例をあげると

 

・農業
作物育成具合の管理、農作に適した場所の捜索

・漁業
漁船の運航管理、魚・プランクトンの場所把握、流氷の地図化

・車
交通状況の管理、効率化、自動運転

・飛行機
飛行機の場所一括管理、データ蓄積、効率化

・投資家
貿易船の数、スーパーに停まっている車の数、石油タンクの減り具合等から予測される売り上げデータ

・資源探査
人の足が入り辛い場所の探索

 

などなど聞くだけで、無限の可能性がありそうですよね!?

しかもまだまだ日本ベンチャーは数十社しか出てきていない今、ビジネスチャンスなのでは?!